【闇が深い】ブルネイに行って見た真実②

 

〈前回のあらすじ〉

ブルネイに入国した私達…!

案内してくれたのはなぜかブルネイ人に対して少し批判的なガイドYさん…!

不思議に思う私達にYさんは語り掛ける…!

なんとYさんはブルネイで生まれ無国籍状態だった華僑だったのだ…!

 

無国籍状態とは?

Yさん「私は元々無国籍状態だったんです。」

 

漢字そのままなのですが、国籍がない状態のことです。

国籍がないってどういうことと思うんですが、

無国籍で困っている方って意外と日本にもたくさんいるんですね…。

無国籍でググるとたくさんの相談ページが出てきます。

 

紛らわしい単語で無戸籍とは届を出していない状態のことです。

この場合日本人の両親から生まれた赤ちゃんについては

無戸籍でも日本国籍となるようです!

(国籍法と戸籍法に基づいているようですね。)

 

 

血統主義生地主義 

思ったよりめんどくさい説明が続くことになって

不安になってきました(笑)

つたない文章なので読みづらいとは思いますが

本当に簡単に説明していきます。

 

ブルネイ血統主義です。

 つまり中国人のご両親を持つYさんは中国国籍を付与されるはずなのですが…。

 

ブルネイの永住権のみ付与される

 

ブルネイやマレーシアはマレー人優遇の政策を取っていることは知っていましたが、

民族や宗教上の理由で(こんなんで納得できるのか?(笑))

先祖代々ブルネイ在住でも多民族の親から生まれた子供はブルネイ国籍は貰えません。

永住権は貰えるそうです。

International certificate of identityというパスポートの代替書類は貰えるらしい。

 

中々詳しい情報が見つからず、

…らしい、…だそうとまとめることしかできず申し訳ないです。

 

あと調べてる途中に見つけたのですが、

ブルネイと台湾は密接な関係を結んでいるらしく

ブルネイ華人は中国大陸間の移動を禁止されているそうです。(なんだってー!)

1992年に書かれた論文なので、

もしかしたら今現在は規制緩和しているかもしれません。

思わぬところで発見してしまう闇(笑)

 

無国籍なのでブルネイの恩恵は受けられない

 

ブルネイと言えば税金がない、

教育費や医療費が無料と国民に至れり尽くせりありがとうな国ですが、

無国籍のYさんを始め華僑の方には全く関係のない話です。

 

 

Yさんの壮絶でドラマチックな半生

 

10代の頃出張で来ていた日本人男性と恋に落ち

何としても日本に行きたい!と思ったYさん。

無国籍でパスポートもない状態でビザをどうにか取得し来日したそうです。Yさんはとにかく大変だったと教えてくれました。

並大抵の精神力じゃなきゃそんなことできないと思います。

でもブルネイでの華僑に対する扱いや将来、

いつか自分の子供が生まれた時色んなことを加味して、そして愛のため、

何が何でも日本に来たかったんだと推測はできますが、

普通の人間じゃ無理。(笑)

 

その後の帰化するまでのお話もしてもらいましたが

Yさんに対する尊敬と憧れが止まりませんでした。

Yさんのお子さん達はみんあグローバルなお仕事に従事していて、

母がかっこよければ子供達まで…。

母としても最強なYさん…。

 

 

 

ブルネイは元々イギリス領でその際に中国人が流入

Yさんのご両親は香港人らしいので同じイギリス領だったから

ブルネイに渡ったのかも。(憶測)

調べた際に読んだ文献には、

ブルネイがイギリスから解放された時は多くの中国人が国に帰ったとの記述がありました。

Yさんのご両親は帰らなかったんですね~。

 

ほとんどYさんのお話になってしまったのですが(笑)

 

Yさんがブルネイ人に対してあまりいい感情を抱かないのも

自分達華僑の人間はどんなにブルネイを愛しても

ブルネイ国民としては認められず

どんなに頑張っても一生懸命に働いても

国から大切にしてもらえず……

 

え?!まるで毒親と搾取用子供の関係?

生まれ育った国に所属できないって

アイデンティティの確立に大きな影響を与えますよね。

ハーフの子や両親ともいない友人が

自分は一体何者であるのあわからず苦しんでいたけれど

Yさんもそういう思いしたのかなぁ。

 

Yさん達と別れホテルでのビュッフェランチしている間

せいのお友達Aちゃんは神妙な面持ちでフォークを口に運んでいました。

なんか気まずい…。

 

私「この国結構あれだね…。」

Aちゃん「わかる…あれだよね。」

私「ほんとあれ…。」

 

お互い語彙力があまりないのと

何て言っていいのかわからず

(そして美味しそうと思って選んだサンドウィッチが不味くて)

 

Yさんの視点でしか話を聞いていないので

ブルネイ……って思うけど

ブルネイ国民からしたら仕事も与えられ

福利厚生もちゃんとしているこの国は天国だと思う。

イスラム教の概念として天国が存在するかはわからないけど…。)

 

そしてブルネイからしたら

たくさんいる華僑までブルネイ国民と認定したら

それこそほぼ中華系で作られたイスラム国家になってしまうと

国が乗っ取られてしまうと危惧してそのようにしたのかなぁ?

そんなことを考えてランチタイムは終わりました!

 

(カレースパイスの効いたビーフシチュー風の牛肉が美味しかった!)

 

 

TO BE CONTINUED...